本を読んだ29/「少年A」14歳の肖像

なつをまえに

「少年A」14歳の肖像 (新潮文庫)

「少年A」14歳の肖像 (新潮文庫)


読んだきっかけは「本棚にあったから」というものだったけど
若年層の凶悪事件が後を絶たない今 13年も前の出来事だとは思えないほど身近で 重くのしかかってきた
当事者たちにはそれぞれの立場があって 一面的にコメントするのは避けたいと思うが
こうした事件には共通点があるように思えてならない


何かつらいことがあったとき そこから目を避けるのではなく 悪いものをただ封じ込めるのではなく
自分のこととして じゃあ自分が彼らと何が違うのか 何が似ているのかを考えて 今後を生きていかなければならない
よく 事件や事故が起こると被害者の家族がいう「同じようなことが二度とおこってはいけない」
でも起こってしまうのはなぜ? それを自分のこととして よくよく考えなければならない


私も“一般的な”家庭環境に育ったわけではない
でも 今 こうして満足いく人生がおくれている
こういうニュースを見るたびにその分かれ目について考え 周りで同じような環境で立ち止まっている人がいるならば ときにそれを口にしているしこれからも口にしたいと思っている


自分たちだけがよければいい世の中で 一生じたばたしてみよう