2001年9月11日のこと(ほんの少し)

最初で最後にしよう

8:30AM
私はニューヨークのとある屋根裏部屋で TVをつけながら出発の準備をしていた
マンハッタンの図書館で勉強するために
しばらくして TVからなにやら不可思議な映像が流れてきた
あいにくアメリカの地上波は電波の具合が常に悪く、WTCに飛行機が向かう姿も現実感がない
しかし しばらくして また同じ映像が
左上には「LIVE」の文字 さすがに画面に見入る
あっ と思った次の瞬間 画面から全ての映像が消えた


WTCは東京タワーのような役目があった そういえば
ラジオの音声とかろうじて映るスペイン語版CNNの映像から事態を把握
今思えば 一回だけ聞くことができたImagine
その日 窓から見た青空のきれいだったこと
川の向こうの出来事が信じられないくらい


それから数日間 夜毎鳴り止まない飛行機の爆音
外国人であることを最も実感した数日


復旧したテレビから24時間流れ続けるすぐそこの出来事に 何をじっとしているんだと思った翌日の土曜日
マンハッタンへ
誇りだらけの街
無数の花と写真
なけなしの金で 精一杯の気持ちをほんの少しの水に換えた
「充分だから」とやんわり断られ あえなくユニオンスクエアや街中の花の中にしのびこませた
悲しみの気持ちはいうまでもない
でもひとつ 気になったことがあった
それは あの 無数の星条旗