本を読んだ20/受けてみた フィンランドの教育

すおみ〜

受けてみたフィンランドの教育

受けてみたフィンランドの教育

高校生の1年間をフィンランドの高校と家庭で過ごしたことをまとめた本
フィンランドの教育方法、フィンランド人の人柄などがリアルに伝わってきて あっというまに読み終えた
特に面白かったのは、
1.フィンランドの学校が「学ぶのみ」の場所にしか過ぎないといったこと
みんな学校へ来る目的がはっきりしてるからゆえに 授業中に居眠りをすることもなく真剣 その代わり 授業を終えれば、または空いた時間はさっさと家へ帰ったりしてしまうので 部活やHRを楽しむ日本の学生には何か物足りなかったとか 
2.時間をかけてでも必要なことを十分に学ぶ、という意識があるから 小学生や中学生レベルでの留年も当たり前
日本では留年=マイナスというイメージがあるが フィンランドにはそれがない
3.勉強・試験=読む in Finland
試験問題の大半がエッセイだというから それは考える力もつくわね
そして話し下手なフィンランド人の性質を知ってるが故 プレゼンテーションも多くとりいれているそう
4.教師という仕事の社会的地位
フィンランドでは教師はそう簡単になれる職業ではない 研修期間も十分にあり 職に就けるのはごく限られた人でしかない
決して給与は高くないのに 尊敬される職業であり 教師自身もそれを自負している 


フィンランドだって 建国以来からこんな状態だったわけでもない 戦争もあったし失業者が続出したりした時代もあった
でもそんな危機に直面したときに 真っ先に取り組んだのが教育の分野だったこと ここで国の運命が大きく変わった
我が国でもことあるごとに 福祉や教育について北欧の事例を取り上げているのだけれど あれはどのくらい意味があるのだろう
目先の自分の幸せばかりを追う国の人に“教育”なんて気の遠くなる話 極めて勇気のある決断だろう いまだにナンセンスだと疑わない人もいるのかも
だから日本はこうなった