本を読んだ38/七歳までは夢の中

七歳までは夢の中―親だからできる幼児期のシュタイナー教育

七歳までは夢の中―親だからできる幼児期のシュタイナー教育

ドイツのルドルフ・シュタイナー氏が提唱したというシュタイナー教育(ヴァルドルフ教育学)を実践している米国のプリスクールに息子を通わせた経験と そこから得たものについて書かれた本
タイトルのいわんところは 「七歳までは文字を教えずにゆったりと他の感性を伸ばしてやる」といったもの
前に読んだ本でもあったけど 確かに文字を覚えてしまうと絵本を一緒に読んでも絵を見たり情景を思い浮かべることよりも そこに書かれた文字を追うのが楽しくて夢中になってしまうのだとか
ここでの教育では徹底してそうした教育は避けるのだそう


私が一番興味深かったのは 異国の地で言葉が通じない著者の子どもがこのスクールに通うのを楽しめた大きな理由である先生の存在
一日の終わりに 必ず目を見て「大好きよ〜」ってハグしてくれる この瞬間が大好きで長期休暇に入ってしまう前に 先生に会えなくなる寂しさから泣き出してしまう息子 
もちろん理由はそれだけでないのだろうが そんなささやかな出来事が子どもの、互いの愛情を大きく育んでいくという


どんなに忙しくても 大人の事情で時間が足りなくても こうしたささいなことの大きさを忘れないようにしたいと思った