本を読んだ17/平らな国デンマーク

平らな国デンマーク―「幸福度」世界一の社会から (生活人新書)

平らな国デンマーク―「幸福度」世界一の社会から (生活人新書)


デンマーク人と結婚し、デンマークで子育てしながら作家活動を続ける女性の視点で見たデンマークという国についてのお話
大部分は子どもが成長する過程における生活環境についてのお話だが ものすごーく興味深く ただただ指を加えるしかない自分が残念でならなかった
あまりにうらやましかったので その驚きの内容をいくつかご紹介します
・しつけと称した暴力は一切ない(作者が子どもの手のひらにしっぺをしただけで夫は顔面蒼白になったそうです。つまりデンマークではしっぺも立派な暴力である!そして子どもは(に限りませんが)虐待されていると感じたらいつでも警察に通報できることを知っているそうです)
・入園式や卒園式がない:入る時期も出る時期も一律には決めないそうです
・上履きも体操服もなければ運動会も学芸会もない
・義務教育は9年間だが、始める年齢には柔軟性があり、準備が足りないと思えば準備期間でゼロ年生として勉強ができるし、卒業する準備ができていないと思えば10年生になることもできる。これらは延長できるし、誰も年齢が違うからといって気にする人はいない:公立学校はもちろん無料!
・子どもが産まれると父親には100%給与保障の2週間の育児休暇が、母親には産前4週間、産後14週間で「最低」50%給与保障の休暇が与えられる(職種によっては100%も)。その他子どもが9歳になるまでに両親で合計32週間、90%給与保障の育児休暇も与えられる


・新車にかかる税金は180%!!:簡単に買い換えることもしないし、自転車を活用している 町にはたくさんの無料自転車があります
投票率平均80%
・妊婦の検診には木製のらっぱのような筒を使い心音を聞いてくれる
・基礎年金は税金(消費税25%所得税46%)でまかなわれるので、“未納”はない


部分的にピックアップしただけなので、気になる人はちゃんと読んでから賛否を議論してください
デンマークには「専業主婦」という言葉はほぼ皆無だそうだという理由もよくわかる 
なぜあれほどの高い税率に文句を言わないのかも
国が何を、誰を大切としているのかは一目瞭然
はて我が国は?
「なんとかしなきゃ」といって安心しているだけなんでしょうね
国を良くするよりは目先の利益、自身の利益でいっぱいいっぱいなんですよね


私がこの本でとっても印象に残った、デンマーク人が大切にしているネイティブアメリカンのことわざがありました
「地球は親から譲り受けたものではなく、子どもから借りているもの」


とっても素敵な言葉です