スペイン&モロッコの旅−7日目(5/28)

ロッコとお別れの日
フロントへ降りていくと、おじさんが待ってましたといわんばかりに私たちを案内してくれた
外にはちょうどセウタの国境へ行くグランタクシーが。
既に男性が前に1人、後ろに1人
ベンツにドライバーを入れて5名乗車中
グランタクシーは、ベンツ、定員7名が集まった時点で出発するのが基本。でも5名で出発した。これはラッキー!と思っていたら、街中へ出てすぐ1名がドアを開けて前の座席へ乗ってきた。普通の車の、普通に1人がけのシートに大人の男性が2人。どうみてもはみ出ているし、ドアが壊れようものなら、あっけなく吹っ飛ばされるに違いないくらいドアにへばりついた状態。
感心していたら更にもう1人が後ろのドアをあけた!
そっか、定員からすればもう1人乗るんだよな〜(涙)とあきらめていたら、ドライバーが断った!
親切だったのか、誰かから2人分の席料(グランタクシーは1人いくら、という計算です)をしっかりとっていたのか。。。
とにかくぎゅうぎゅうをまぬがれてほっとする私。
車は猛スピードでセウタへ向かう。真っ直ぐな道が多いモロッコだからか、道路には定期的にスピードを制止する“でっぱり”がある。
それにしてもくさい!排気ガスの匂いが車の中に充満して、どうしようもなくつらい!ドライバーは全く気にならないのか、窓全開で爽快に走ってるし。。。ひたすら我慢の40分。
ティトゥアン〜セウタの道のりは再開発の真っ最中。ビーチが広がる地域なので、リゾート開発に熱がこもっていました。数年後はここも欧米やアジア、その他各地からの観光客であふれるんだろうなあ…私は無縁だなあ…なんてことを思っているうちに、1人、また1人と降りていく。彼らもこの開発に携わっていたのか。


40分タクシーを走らせて2人で100DH。安いか高いかは微妙ですが、バスでタンジェへ行って…なんて気の遠くなるようなプランをたてていた私たちにとっては最高の選択だったのです。感謝!


朝早いからか、国境の手続き窓口はガラガラ。手続きもスムーズ。あっという間に再びスペイン入国です。
さようならモロッコ…と感傷に浸る間もなくフェリー乗り場へと向かうことに。
国境からフェリー乗り場までは軽くバスに乗らなければなりません。ちょっとわかりづらいけど、目的地が一緒だと思われる人を見つけてついていく。
セウタはアフリカ大陸なのにスペイン。それだけの違いでも、街の雰囲気は随分違う。たった数十分前までどっぷりつかっていたあのアフリカはなんだったんだ?!というくらい違う。あれほどつらかった排気ガスが早くも懐かしくなる。


行きに4時間半かけて渡ったジブラルタル海峡も、帰りはたったの40分。
新幹線に乗っているかのような整然とした座席に戸惑う。出航して、くらくらするほどの揺れに更に戸惑う。
後ろの子どもが酔っ払う。そりゃ酔うよな〜(涙)
でも、アルヘシラスに着く頃には、天気も回復し、気分も盛り上がってきた!


予定よりずっと早く着いたため、このまま一気にセゴビアへ!
12時頃に着いたので、セビージャへバスで行き、AVEでマドリッドまで行く経路を選択した。
親切なおばさんトリオに教えてもらい、ぎりぎりでバスチケットを入手、見慣れたバスの景色にだいぶ気持ちが緩む
あの、紫色の花を見て、たった1日しか滞在していない街なのに、なんだかほっとする

なぜかこの看板が多かった


バス停から駅まで歩いていくことを決意したものの、セビージャの暑いこと!
街にある温度計は見るたびに全然違うのだけど、平均しても35度はくだらない。しかも駅が遠い!なんとか気持ちを奮い立たせて、汗だくになって歩くこと30分以上。。。なんとか駅に到着。
すぐに一番早いAVEのチケットを取るべくカウンターにならんだものの…
なんと今日のマドリッド行きは完売!!真っ青になった私たちはなんとかして行き着く方法がないものかと、インフォのおじさんに聞き込む。結局残っていたのは2時間後のプレミアシートのみ。あきらめて、予定の倍はある@136ユーロのチケットを購入して、今日最初の、といってもいい食事をとる。
……
なんだか落ち着かない。よくよく考えてみると、そんな高価なチケットを買ってまで今日中にマドリッドへ行く必要はなかったみたい。これだけあれば、セビージャでもう一泊して明日ツーリスト価格で行ったほうがいい。そう判断し、手数料は取られたものの、明日のツーリストチケットに交換。
なんだかほっとする。そうそう、私たちにプレミアシートなんていらないのよね。AVEの特等席は、飛行機のように食事が出るらしいんだけど、たった2時間半の行程にそりゃもったいないわ。
それに、落ち着いたついでに今日セビージャで闘牛があることを思い出したんだった!
これ幸いと、急いで宿を取りに街へ戻る。もちろん、今回はタクシーで。


初日に泊まった宿が再び空いていて、こわいものなしになった私たちは、早速闘牛場へ向かう。
近づくほど、手にチケットをにぎりしめた人が増えてくる。暑い!
チケットはとても細かく設定がわかれている。日向か日陰かが基本で、あとは前か、後ろか。一番安い席は一桁からある。
私たちは10.50ユーロの日向の席を購入。当日でも全然大丈夫でした。
ほんの少しだけどあまった時間で闘牛場の目の前のバルへ入り、ビールを一気に飲み干して、いざ入場!


日向を選んだので当然ですが、19時だというのに驚くほど暑い。
中はあまり大きくないので、結構近距離でパフォーマンスを見ることができる。

1回、2回、…4回を過ぎても一向に終わる気配がない。
観る人々も、行う人々も、どちらも真剣であることが伝わるので、嫌気は全くなく、目をそらすことなく見ることができた。
闘牛の由来については諸説あるらしいが、息絶えたあの牛達を、特別な牛として人間が食べることを鑑みれば、方法は違えど日常的に牛を食べる私たちにそれを咎める理由はない


移動と落胆と興奮であっという間に過ぎた1日は、暑さと疲労でへとへとでした。