映画を見た12/ソナチネ
先月オープンしたばかりのCINEMAVERAへ
- 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
- 発売日: 1999/05/25
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「あの夏、いちばん静かな海。」をスクリーンで見たい!という思いと
初期の作品をスクリーンでもう一度、という思いで スケジュールをあさった
自分たちの予定とうまくマッチしたのがこれだった
ソナチネの感想をいまさらいうまでもないけど、やっぱりすばらしい
独特の画面構成と間合いと すべてのバランス
次から次へと言葉や映像がおそってきて 気づいたら何も覚えていない、という映画・映像がはびこるなかで、思いきったね〜って当時は思った
何がほんとのきっかけかは覚えていないけど 映画というものが、見るだけで終わらない 非常に芸術的なものだととらえはじめたのは たけし映画あたりからじゃなかったろうか
最近では本人が「金のため」といいきって映画をつくっているので
作品にもその香りがしだしたのは残念だけど
まだまだこの辺の映画は素晴らしい
弾のはじける音は終始やまないけど キャストが声をあらげるシーンはほとんどないんですよ
前にインタビューで「手」を出して演技することの難しさ、大切さについて語っていた。
ポケットに入れる簡単な演技をやめさせ、手を出させると、たいていの役者はその手のやり場に困っちゃうんだ、と。
声やしぐさなんかを最大限削り取って出てくる演技に 魅せられる
マッティ・ペロンパーなんかも細かい演技にひときわ長けているよなぁ
眼の動きひとつだけ それで見る側に多くを伝え その奥を考えさせる
ストーリーだけじゃなく 映像も含めたすべてが 私たちに問いかけているような
そんな映画が好きです
CINEMAVERAは円山町のホテル街のど真ん中、O-EASTの向かいにできた うちっぱなしの近代的な建物の中にある映画館
コンクリートの無機質な建物が 朝の周囲のだるい雰囲気になんとなくあっている
中には、ユーロスペースが移転したり、Q-AXという映画館が2館あったりする。1Fは大きなカフェになっていて、他のそれとは何か違うけど、立派なシネコンだ
200席弱の小さな劇場は いすの座りごこちもよく 快適
今日は1本¥800(学生料金)だったこともあって かなり好印象。
今はほとんどの館で邦画上映中。この先どのような特集でせめていくのか、楽しみでもあり不安でもある
採算性のために大作ばかりを扱うだけでもなく
でも採算がとれないからとなくならないで欲しい
いち客としてのささやかな願いです